「とりあえず別の車種で登録」は避けたい
公式の車両案内によると、登録する車種は一つで、アプリに表示されるのはその車種に応じたオファーです。自転車・原付で登録した場合、登録後に車種を変更できないと案内されています。
一方、軽貨物車と軽乗用車の間は、ドライバーサポートへ連絡し、新しい車両に一致する車検証を提出して審査を受けることで切り替える案内があります。四輪同士の切り替えができるからといって、原付から軽自動車へも同じように変更できるとは考えないでください。出典:Amazon Flex「車両の種類」。
まだ車両を決めていないなら、登録を先に終わらせるより、実際に使う一台を決めることが先です。すでに別の区分で登録済みの場合も、自己判断で別車種を使わず、サポートへ確認しましょう。
原付と軽自動車では、必要な任意保険の補償額が違う
原付でフードデリバリーをしている人が見落としやすいのが保険です。Amazon Flexの公式FAQに掲載されている任意保険の条件は次のとおりです。
| 車両 | 対人賠償 | 対物賠償 |
| 原付バイク(125cc以下) | 無制限 | 1,000万円以上 |
| 軽貨物車・軽乗用車 | 無制限 | 1億円以上 |
これはAmazonの登録要件です。原付も自賠責だけでよいという案内ではありません。自賠責保険証明書と任意保険証券を準備し、補償額だけでなく、配達する本人・車両・使用目的が契約上の補償対象に入るかを保険会社へ確認しましょう。出典:Amazon Flex公式FAQ「保険」。
確認するときは「配達で使えますか」だけでなく、「この車両を、この運転者が、個人事業としてAmazon Flexの配送に使う」と具体的に伝えると、確認漏れを減らせます。別の配達サービス側の補償がAmazonでの稼働にも適用されるとは限りません。
家の軽自動車で始めるなら、黒ナンバーと車体条件を確認
Amazon Flexは軽乗用車での配達も案内しています。ただし、普段の買い物に使っている軽自動車で、登録だけ済ませれば始められるということではありません。軽乗用車にも黒ナンバーが必要です。
公式の軽乗用車ページには、乗車定員4名以上、後部座席を倒せること、跳ね上げ式リヤゲートまたはスライドドアがあることなどが記載されています。また、ナンバーの分類番号や車検証の最大積載量によって、軽乗用車・軽貨物車の登録区分を確認する必要があります。
軽トラックは、荷台にカバーを付ければ軽乗用車枠に入るという案内ではありません。公式ページでは、カバーの有無にかかわらず荷台・オープントレー付きのトラックを利用できない車両として挙げています。車を借りたり買ったりする前に、車検証と車体の仕様を照合しましょう。出典:Amazon Flex「軽乗用車を使った配達」。
今から軽自動車で開業する人は、安全対策の準備も必要
車両と保険を用意したところで、準備がすべて終わるわけではありません。国土交通省は2025年4月から貨物軽自動車運送事業の安全対策を強化しています。一人で事業を行う場合も対象です。
主な確認事項には、貨物軽自動車安全管理者の講習受講・選任・届出、対象となる運転者への指導と適性診断、業務記録や事故記録の作成・保存があります。業務記録は1年間、事故記録は3年間の保存が必要です。必要な対策の全体は、国土交通省の解説リーフレットで確認できます。
特に今から開業する人は、以前から事業をしている人向けの猶予期間と混同しないことが大切です。Amazonも、2025年4月1日以降に黒ナンバーを取得した新規パートナーには、四輪の配達ブロックを受ける前に安全管理者の講習・選任・届出と、該当する場合の適性診断を完了するよう案内しています。出典:Amazon Flex公式FAQ「安全対策」。
国の制度は経営届出の時期などによって扱いが分かれます。自分に必要な手続きを、国土交通省の制度案内と管轄の運輸支局で確認し、講習や診断にかかる日数も含めて開始日を考えましょう。
登録前に、ここまで確認しておく
- 車種と配達地域:今の車両が公式のどの登録区分に当たるか。通える集荷拠点で、その車種の募集があるか。
- 書類:原付なら対応する免許証と保険書類、軽自動車なら車検証や黒ナンバーを含め、アプリが求める書類を用意できるか。
- 保険:必要な対人・対物の補償額を満たし、本人・車両・業務使用が対象か。
- 追加の準備:四輪は安全対策の手続き、二輪・自転車はヘルメットや荷物を安全に運ぶ装備について、最新の指定を確認したか。
書類がそろうことと、希望する時間に仕事を取れることは別です。募集状況やオファーは地域・時期によって変わるため、車両の購入や長期のリース契約を先に決めず、登録区分と募集状況を確認してから判断するのがよいでしょう。
車両の条件を確認できたら、実際の働き方はAmazon NowとUber Eats・出前館の違いを整理した記事も参考にしてください。
情報確認日・出典
情報確認日:2026年10月29日。Amazon Flexの公開案内は、公式サイトの配信ページを参照しました。通常の公式URLと登録アプリ内の最新条件は直接確認できていないため、本稿は登録可否を保証するものではありません。国土交通省の資料も照合しています。登録条件・募集地域・装備の指定は変更される場合があります。登録時のアプリ表示やAmazonからの最新案内と相違がある場合は、登録サポートへ確認してください。